YouTubeに新しく登場した「ハイプ(Hype)」機能をご存じですか?
視聴者が動画を“応援”できるボタンとして実装され、クリエイターにとってはランキング掲載や新規視聴者の獲得につながる注目の仕組みです。
特に登録者数がまだ少ないチャンネルほど有利に働くため、成長途上のクリエイターには大きなチャンスといえるでしょう。
本記事では、ハイプの仕組みやルール、メリット、対象条件、表示されない場合の理由、さらに有料版のテスト情報まで詳しく解説します。
読者の皆さんがハイプを理解し、戦略に取り入れることでチャンネル運営をより効果的に進められるよう、実践的なポイントもあわせて紹介します。
YouTube「ハイプ」とは?

YouTubeの新機能「ハイプ(Hype)」は、視聴者がクリエイターを応援できる全く新しい仕組みです。
これまで、視聴者が気に入ったYouTube動画に対して取れるアクションといえば、コメントや高評価、チャンネル登録が中心でした。
しかし「ハイプ」はそれらと異なり、短期間での拡散力とランキング掲載の可能性を持つ点が特徴です。
特に公開直後の*動画は多くの人に届きにくいものですが、ハイプによって視聴者の応援が可視化されることで、新しい視聴者層に届きやすくなります。
つまり「ハイプ」は、視聴者の“応援行為”をランキングという形でコンテンツの発見につなげる、新しいファンエンゲージメント機能だといえるでしょう。
※ここでは、長尺動画(横動画)のことを指しています。
(エージェントZERO編集部)
「ハイプ」は視聴者の“応援の可視化”が可能になる機能です。チャンネル規模が小さいクリエイターはぜひ、活用を検討しましょう!
ハイプの仕組みと特徴

YouTube「ハイプ」には、従来の「高評価」や「コメント」とは似て非なる異なるものです。
これを理解しておくことで、視聴者もクリエイターもこの機能を効果的に活用できます。
1. 週3回まで無料で押せる制限
視聴者は週に最大3回まで無料でハイプを実行可能です。
毎週月曜0:00(現地時刻)になると回数はリセットされ、再び3回の枠が与えられます。
つまり、「誰をどの動画で応援するか」を戦略的に選ぶ必要があります。
2. 対象となる動画は「公開から7日以内の長尺動画」
ハイプは公開から7日以内の通常動画(長尺)が対象です。
ショート動画や*ライブ配信は対象外となるため、クリエイターは「通常動画」をいかに初週で盛り上げるかが重要となります。
※ライブ配信のアーカイブ動画に関しては、ハイプの対象内となります。
3. ランキングは非パーソナライズ
ハイプによって蓄積されたポイントは、国ごとにランキングへと反映されます。
このランキングは非パーソナライズ型で、同じ国の視聴者なら誰が見ても同じ表示内容となります。
つまり、多くの視聴者からハイプを集めるほど、その動画が新規ユーザーに発見される可能性が高まります。
(エージェントZERO編集部)
ハイプはまだ実装されて日が浅く、今後仕様が変更する可能性もあります。
ハイプのメリット

YouTube「ハイプ」は、単なる応援機能にとどまらず、視聴者とクリエイター双方に具体的なメリットをもたらします。
1. 小規模クリエイターが注目されやすい
ハイプは登録者数によってポイント倍率が変動する仕組みが導入されています。
具体的には、チャンネル登録者数が少ないほどハイプによって獲得されるポイント倍率が大きくなるという特徴があります。
クリエイターのチャンネル登録者数に基づいて、ハイプした動画に YouTube が自動的にボーナス ポイントを適用します。チャンネル登録者数が少ないほど、ハイプ時に適用されるボーナス ポイントが多くなります。
(出典:YouTubeヘルプ)
これにより、小規模チャンネルほどランキングに載りやすい設計となっており、新規や成長途上のクリエイターにとっては非常に大きなチャンスとなります。
クリエイターのチャンネル登録者数に基づくポイント ボーナスにより、あらゆる規模の対象クリエイターがランキングのトップに到達するチャンスがあります。
(出典:YouTubeヘルプ)
2. ランキング掲載で新しい視聴者に届く
前述の通り、ハイプによるポイントが高い動画は、国ごとに公開されるランキングへ掲載されます。
このランキングは非パーソナライズ型のため、既存ファン以外の視聴者にも目に留まりやすくなります。
新規流入の機会を作りやすい点は、従来の高評価やコメントにはない特徴です。
3. 最も多くハイプした視聴者には「ハイプスターバッジ」が付与
1ヶ月間を通して、チャンネルの動画に最も多くハイプした視聴者1名には、なんとハイプ スターバッジという特別なバッジが付与されます。
これにより、視聴者には積極的なハイプを促すことが可能となります。
ハイプという行為自体が視聴者にとってもモチベーションになるため、非常に画期的な仕組みと言えるでしょう。
チャンネルのハイプ スターバッジは、そのチャンネルを 1 か月間に最も多くハイプした視聴者の中の 1 人に付与されます。視聴者は、画像を保存してバッジを共有したり、他のアプリと共有したり、チャンネル ページの [投稿] タブに投稿したりできます。
(出典:YouTubeヘルプ)
(エージェントZERO編集部)
ランキング掲載はクリエイターにとって、新規流入の大きなチャンス。また視聴者にとってもモチベーションになるため、Win-Winな機能だといえます。
ハイプの対象条件

ハイプは誰でも自由に利用できるわけではありません。クリエイター側と視聴者側の両方に条件があります。
これを理解しておかないと「押せない」「表示されない」といった混乱につながるため、あらかじめ整理しておきましょう。
1. クリエイター側の条件
ハイプを受け取れるのは、以下の条件を満たしたチャンネルです。
- YouTubeパートナープログラム(YPP)に参加していること
※チャンネル収益化の第1段階をクリアする必要があります。詳しくはこちら↓
【2025年度版】YouTubeの始め方と収益化までの流れ|収益化の条件・申請方法を初心者向けに解説 - 登録者数が500〜50万人の範囲内であること
- 通常動画(長尺)を投稿していること
つまり、まだ収益化要件を満たしていないチャンネルや、すでに登録者数が50万人以上の大規模なチャンネルは対象外となります。
YouTubeが「新興クリエイターを応援する仕組み」としてハイプを設計していることが分かります。
2. 視聴者側の条件
視聴者がハイプを押すためには、以下の条件を満たす必要があります。
- ハイプ機能の対象国(日本含む)に在住していること
※対象国の詳細はこちら↓
利用可能な国と地域 - 個人アカウントでログインしていること
- 最新バージョンのYouTubeアプリを使用していること
特に注意すべきは「ブランドアカウント」ではハイプを押せないという点です。
個人アカウントのみが対象となります。
3. ブランドアカウントの扱い
視聴者としては利用できませんが、ブランドアカウントが投稿した動画であっても、チャンネルが条件を満たしていればハイプの対象になります。
つまり、法人やチームで運営しているチャンネルもハイプの対象内ということです。
「そもそも“ブランドアカウント”って何?」という方は、以下の記事を参考にしてみてください。
YouTube ブランドアカウント徹底活用ガイド|作成方法・メリット・運用のコツ
(エージェントZERO編集部)
ハイプは仕様がやや複雑なため、事前にクリエイターまたは視聴者側の条件を押さえておきましょう。
ハイプが表示されないのはなぜ?

「自分の動画にハイプがつかない」「ボタンが見当たらない」といった声も少なくありません。
実際、ハイプが表示されないのにはいくつかの理由があります。
① 動画がハイプの対象外である
ハイプの対象となる動画は、公開から7日以内の長尺動画に限られます。
ショート動画やライブ配信(アーカイブを除く)は対象外のため、これらにはハイプボタンが表示されません。
また、公開から1週間以上経過した動画も非対象になります。
② チャンネルが条件を満たしていない
チャンネルがYPP(YouTubeパートナープログラム)未参加または登録者数が500未満/50万人以上のチャンネルである場合、動画にハイプは表示されません。
すでに人気のある大規模チャンネルには適用されない仕組みです。
また小規模であっても、収益化の要件(第1段階)を満たしてYPPに参加していないと適用されないため、注意しましょう。
※チャンネルの収益化については、こちらの記事も参考にしてみてください。
【2025年度版】YouTubeの始め方と収益化までの流れ|収益化の条件・申請方法を初心者向けに解説
③ 視聴者側の条件を満たしていない
ハイプを押すためには、対象国での利用と最新アプリの使用が必要です。
アプリが古いバージョンのままではボタンが出てこないケースもあります。
また、ブランドアカウントでは押せない点も見落としがちです。
④ 技術的な不具合や一時的な制限
まれにYouTubeアプリの不具合や、アカウントの一時的な制限によって表示されないケースもあります。
その場合は、アプリのアップデートや再ログインを試すと解決することがあります。
(エージェントZERO編集部)
ハイプはまだ実装されたばかりの機能のため、要件を満たしていても表示されないケースもあるようです。
「有料ハイプ」とは?

現在、YouTubeでは「無料ハイプ」に加えて、有料でハイプを購入できる仕組みのテストも進められています。
視聴者がお金を支払うことで、好きな動画をさらに強く後押しできるという仕組みです。
①対象地域は限定的
有料ハイプはまだ世界中で利用できるわけではなく、*現在はブラジルとトルコの2か国でテスト提供されています。※2025年8月29日時点
段階的に導入が進められており、グローバル展開は未定です。
②Androidのみ対応
現時点での有料ハイプは、Android端末限定で提供されています。
iOSやPCからはまだ利用できないため、これらを使用している場合は有料ハイプの機能が表示されません。
③限度額と返金について
有料ハイプは国によって、1日または1週間の購入の限度額が設定されていることがあります。
また、購入後の返金は不可と公式HPで明示されています。
これはスーパーチャットやメンバーシップと同様に、デジタル特典に分類されるためです。
④クリエイターにとっての意味
有料ハイプは、従来の無料応援に加えて、ファンが経済的に貢献できる新たな手段として注目されています。
特に「ランキング入りを狙いたい新興クリエイター」にとっては、ファンの熱量を直接的に後押しする仕組みとなる可能性があります。
(エージェントZERO編集部)
有料ハイプは今は日本では使用できません。日本で解禁される前に、まず無料ハイプを使いこなしておきましょう。
クリエイターがハイプを活用する方法

ハイプは仕組みを理解して戦略的に活用すれば、チャンネル成長を大きく加速させる可能性があります。
特に中小規模のクリエイターにとっては、新しい視聴者層にアプローチできる絶好のチャンスです。
1. 公開初週に告知を集中させる
ハイプの対象は公開から7日以内の通常動画に限られるため、公開初週が勝負どころです。
動画の説明欄や固定コメント、コミュニティ投稿で「ハイプで応援してください」と明示することで、初動からランキング入りを狙いやすくなります。
2. 月曜リセットを意識したタイミング戦略
ハイプ回数は毎週月曜0:00にリセットされます。
この仕組みを逆手に取り、日曜夜や月曜に動画を公開・告知すると、視聴者がリセットされた3枠をそのまま活用しやすくなります。
曜日ごとの公開スケジュールを工夫することで、効率的に応援を集められます。
3. Studioモバイルの「ハイプカード」で効果を分析
YouTube Studioモバイルには、ハイプに関するデータレポートが表示されます。
これを活用すれば「どの動画が多くハイプされたのか」「視聴者がどのタイミングで反応したのか」を確認できます。
サムネイルやタイトルの改善にもつながり、次の動画戦略に役立ちます。
クリエイターは YouTube Studio モバイルアプリでハイプとハイプ ポイントを追跡でき、毎週のデータ ストーリーで新しいハイプ カードと要約の動画分析を確認できます。
(出典:YouTube’s ‘Hype’ feature that boosts smaller creators launches globally)
4. 視聴者との一体感を高める
例えば視聴者に対して「ハイプを押してくれた方のおかげでランキング入りしました!」といった感謝を伝えることで、視聴者の一体感を高めることができます。
ランキング掲載やハイプスターバッジの共有は、ファンコミュニティのモチベーション向上にも直結します。
(エージェントZERO編集部)
告知のタイミングと感謝の発信、この2つを意識すると視聴者との一体感が高まり、ファンエンゲージメントも高くなります。
今後の展望と注意点

「ハイプ」は、YouTubeが新たに導入した“発見の仕組み”として注目を集めています。
特に成長途上のクリエイターにとっては強力な追い風となる一方、使い方を誤ると逆効果になる可能性もあります。
ここでは、今後の展望と注意点を整理します。
1. トレンドや発見機能との共存
YouTubeはこれまで「急上昇」や「トレンド」などの発見タブを提供してきましたが、ハイプはそこに新しい導線を加える役割を持ちます。
ランキングが国ごとに表示されるため、ローカルな人気コンテンツが注目を集めやすくなり、新規クリエイターの発掘が加速すると考えられます。
2. 濫用やスパム行為への懸念
一方で、過剰な「ハイプお願い」や、視聴者に強要するような行為は逆効果になり得ます。
視聴者の自主的な応援行為だからこそ意味があるため、自然なコミュニケーションの中で促すことが大切です。
また、YouTubeも今後、スパム的な利用や不正行為には規制を強めると見込まれます。
3. 新興クリエイター支援施策としての可能性
ハイプは「登録者500〜50万人」という範囲に対象を絞ることで、まさに“伸びしろがある中堅クリエイター”をサポートする仕組みになっています。
今後、有料ハイプが本格展開された場合には、スーパーチャットやメンバーシップと並ぶ新しい収益化の柱として注目されるかもしれません。
(エージェントZERO編集部)
過度な「ハイプお願い!」は逆効果。自然な導線で、ファンの能動的な応援を引き出しましょう。
まとめ

YouTubeの新機能「ハイプ」は、従来の「いいね」や「コメント」とは一線を画す、視聴者参加型の応援システムです。
週3回の制限や7日以内の動画限定といったルールがあることで、応援の“重み”が増し、クリエイターにとってはランキング掲載という大きなリターンにつながります。
特に、登録者数が少ないクリエイターほど有利に働く設計は、これから成長を目指す人々にとって強力な追い風となるでしょう。
視聴者にとっても「推しを可視化して応援できる」喜びが生まれ、コミュニティの一体感を高める効果が期待できます。
今後は有料ハイプの展開や新たな分析機能の追加など、さらなる進化も予想されます。
小規模クリエイターにとっては、まさに今がチャンスです。
この新機能を正しく理解し、自分の動画戦略に組み込んでいきましょう。
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